後悔しない！あまり乗らない車の維持費は？賢い節約法を解説
はじめに
「車は持っているけれど、普段はあまり乗らない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。お買い物や通院など、近距離の移動が中心だったり、週末に少しだけ乗るだけだったり。そうした場合、「あまり乗らないのに、車の維持費は意外とかかるものだな」と感じることもあるかもしれません。
年金生活を送られている場合、限られた収入の中で車の維持費をどうやりくりしていくかは、大きな関心事となるかと存じます。この記事では、あまり車に乗らない方が知っておくべき維持費の内訳と、賢く負担を減らすための具体的な方法について、分かりやすくご説明します。後悔しない車の持ち方のために、ぜひご一読ください。
あまり乗らなくても「必ずかかる」維持費とは
車の維持費には、走行距離に関わらず毎年または決まった期間ごとに必ず発生する費用があります。あまり車に乗らない場合でも、これらの費用は避けて通れません。主なものは以下の通りです。
- 自動車税種別割: 毎年4月1日時点の所有者に対して課税される都道府県税です。車の排気量によって税額が決まっています。
- 自動車重量税: 車検の際にまとめて支払う税金で、車両の重さに対して課税されます。新規登録時と継続車検時に支払います。
- 自賠責保険料: 全ての自動車に加入が義務付けられている損害保険です。車検期間に合わせて支払うのが一般的です。
- 自動車保険料（任意保険）: 万が一の事故に備える保険で、ご自身で保険会社を選び、補償内容を決めて加入します。この保険料は、車の使い方や補償内容によって大きく変動します。
- 車検費用: 車が安全基準を満たしているかを確認するための検査費用です。新車登録から3年後、以降は2年ごとに受けなければなりません。点検費用や部品交換代、前述の自動車重量税や自賠責保険料なども含まれます。
- メンテナンス費用: エンジンオイル交換、タイヤ交換、バッテリー交換、ワイパーゴム交換など、車の状態を維持するために必要な費用です。走行距離が少なくても、時間とともに劣化する部品もあります。
- 駐車場代: ご自宅に駐車場がない場合などに発生する費用です。
これらの費用は、車の維持費の大部分を占めます。特に自動車税、重量税、自賠責保険料は、ほとんどの場合で金額が決まっている「固定費」と言えるでしょう。
あまり乗らないからこそ見直したい！賢い維持費節約法
走行距離が少ない場合でもかかる維持費ですが、いくつかのポイントを見直すことで負担を減らせる可能性があります。
1. 自動車保険（任意保険）の見直し
これが、あまり車に乗らない方にとって最も維持費を節約しやすい項目かもしれません。
- 年間走行距離特約: 多くの保険会社では、年間の走行距離に応じて保険料が割引される「走行距離特約」を提供しています。あらかじめ申告した走行距離が短いほど保険料が安くなる仕組みです。普段あまり乗らない方は、ご自身の実際の走行距離に合わせてこの特約を契約することで、保険料を大幅に抑えられる可能性があります。保険会社によっては、実際の走行距離が申告より短かった場合に保険料の一部が返還されるプランもありますので、加入中の保険内容をご確認ください。
- 運転者限定: 車を運転する方を「契約者本人だけ」「夫婦限定」などに限定することで保険料が安くなります。お子様などが運転する機会がほとんどないのであれば、限定することを検討しましょう。
- 年齢条件: 運転者の年齢を「35歳以上限定」など高く設定することで保険料が安くなります。ご自身や運転される方の年齢に合わせて設定してください。
- 車両保険の検討: ご自身の車の修理費用を補償する車両保険は、保険料が高くなる一因です。車の年式が古くなったり、車両価格が下がったりしている場合、車両保険を外す、または補償範囲を限定することで保険料を抑えるという選択肢もあります。ただし、万が一の修理費用は自己負担となるため、慎重な判断が必要です。
ご自身の保険証券を確認し、保険会社に相談してみることをお勧めします。
2. 税金に関する制度の確認
- エコカー減税: 燃費性能や環境性能に優れた車は、自動車重量税や自動車税が減税される場合があります。車の買い替えを検討する際には、エコカー減税の対象車を選ぶことで、初期の維持費を抑えることができます。
- 年式による増税・減税: 新車登録から一定年数を経過したガソリン車やディーゼル車は、自動車税や自動車重量税が増税される場合があります。一方で、電気自動車や燃料電池車は減税措置が継続されることがあります。お乗りの車の年式と税額について確認しておきましょう。
税金に関する制度は改正されることがありますので、最新の情報を確認することが重要です。
3. 適切なメンテナンス計画
走行距離が少なくても、エンジンオイルやバッテリー、タイヤなどは時間とともに劣化します。劣化が進んだ状態で使用すると、車の故障に繋がったり、車検に通らなくなったりする可能性があります。
- 取扱説明書を確認: 車種ごとに推奨されるメンテナンス時期や交換部品が異なります。お車の取扱説明書を確認し、走行距離だけでなく「使用期間」に応じた点検・交換が必要な項目を把握しましょう。
- 定期的な点検: 半年ごとや1年ごとなど、定期的にプロによる点検を受けることで、早期に異常を発見し、大きな修理費用を防ぐことができます。
- バッテリー上がり対策: あまり乗らないとバッテリーが上がりやすくなります。週に一度は少し長めに（30分程度）走行する、バッテリー充電器を使用するといった対策も有効です。
適切なメンテナンスは安全運転のためにも非常に重要ですが、過剰な整備は費用負担を増やします。お車の使用状況に合わせた計画を立てましょう。
4. 燃費を意識した運転
あまり乗らないとはいえ、ガソリン代も維持費の一部です。急発進や急ブレーキを避け、穏やかな運転を心がけるだけでも燃費は向上します。また、不要な荷物を載せない、アイドリングを減らすといった小さな工夫も積み重ねれば節約に繋がります。
まとめ：後悔しないためのチェックリスト
あまり車に乗らない方が、後悔しないために確認しておきたいポイントをまとめました。
- 現在の年間走行距離を確認する。
- 加入中の自動車保険の内容を確認し、年間走行距離特約、運転者限定、年齢条件などが適切か見直す。
- お乗りの車の税金に関する制度（エコカー減税など）を確認する。
- お車の取扱説明書を確認し、使用期間に応じたメンテナンスが必要か把握する。
- 定期的な点検や、バッテリー上がり対策など、適切なメンテナンス計画を立てる。
- 必要に応じて、保険会社や自動車整備工場に相談してみる。
車は生活を便利にしてくれる一方で、維持には様々な費用がかかります。特にあまり乗らない場合は、「走行距離が少ないから大丈夫」ではなく、走行距離に関わらずかかる費用や、時間経過による劣化に注意を払う必要があります。
この記事が、あまり車に乗らない皆様の維持費に関する不安を少しでも解消し、賢く維持するための参考になれば幸いです。ご自身の車の状況や使い方に合わせて、無理のない維持計画を立て、安心してカーライフを送ってください。